2011年01月24日

イギリスの皆さん、ジョークです。

bbc-logo
A:ドイツのV2ロケットでロンドンが火の海になったのは知ってるよね?
B:ドイツの空爆でもロンドンは火の海になったね
A:それを踏まえて、今日は世界一間抜けな女の話をしようと思う
(会場嘲笑)
B:誰の事だい?
A:彼女はパパラッチに追いかけられて事故死したんだ
B:死ぬくらいなら逃げなきゃいいのに
(会場爆笑)
A:まって、彼女が世界一間抜けと言えるのは、ここからが本題なんだ
B:え、まだ何かあるの?
A:彼女は元イギリス皇太子妃だった人だ
(会場嘲笑)
B:ほう
A:そして、その事故のときに乗っていたのは、なんとメルセデスベンツだったんだよ!
元皇太子妃なのに、ドイツにロンドンを火の海にされたことも忘れて、ドイツの車で事故死したんだ!
B:ローバーだったら死なずに済んだかもね!
(会場爆笑)

例えばこれが、ローバーと言う車の安全性を訴えたいがために言っているジョークだとしたら、イギリス人はダイアナ元皇太子妃を『世界一間抜けな女』と言われても文句は無いんですよね?
まぁ、ローバーなんて、日本の軽自動車よりも衝突安全性の低い車ですけどね。

ともかく、ブラックユーモアだと言われれば、イギリス人は納得できるんですよね?
イギリス人が大切にしている物や事柄を侮辱されたとしても。

柳ヶ瀬の話を書かなくてはいけなかったので書けませんでしたが、僕はBBCで放送されたと言う、二重被爆者の男性をネタにしたコメディー番組と言うのが、どうしても許せませんでした。

その番組は、BBCが制作している『QI』と言う番組で、しっかりと内容を見てみると、そのトークの内容はイギリスの電車がダイヤを守らないことを批判しているもので、日本は原爆が落ちた翌日でさえ電車が動いていた、と言うことを話していたんですが放送前にチェックはできなかったんでしょうかね?

イギリスの公共放送であるBBCは、綿密な取材をする、信頼性の高い放送局と言う印象でしたけど、僕の中でBBCに対する評価はがた落ちですし、今後はなるべくBBCの製作したものは見たくないと言う気持ちにさえなっています。

製作者とBBCの責任者が、あの番組で『世界一不幸な男』として嘲笑した男性のお墓の前で土下座をして謝って、広島と長崎の被爆者団体の皆さんに土下座をして謝って、それぞれに賠償金10兆円くらい払ったら、許してやらないことも無いですけど。

BBCが二重被爆者を侮辱したと言う話がテレビニュースやインターネット上に流れたとき、それに対するコメントとして『イギリスにも原爆を落とされればいいのに』と言う物がありました。

でも僕は、イギリスは原爆の悲惨さも知らない愚かな国ですけど、そこにだって原爆は落ちて欲しくないと思っています。
世界中のどこにも、原爆など落ちて欲しくないと思っています。
世界唯一の被爆国の国民として、いやと言うほどその悲惨さを知っているはずの国の国民として、どこかの国にそれが使われればいいなんて、絶対言っちゃいけないことだと思います。

それに、『イギリス人よ、お前たちは原爆の悲惨さも知らずに二重被爆者の男性を馬鹿にしている愚か者だけど、僕はそんなお前たちの国にだって原爆のような悲惨な兵器が使われなくて良かったと思っているよ』と言ってやる方が、よっぽど痛烈じゃないですか?

shinya_yagyu at 09:26│Comments(2) 雑記 

この記事へのコメント

1. Posted by reiko   2011年01月24日 23:30
こんばんは。日本の原爆投下があって核兵器保有の問題が世界中で考えさせられて少しずつ理解されてきたと思ってたのに、
イギリスの鉄道システムのいいかげんさを笑うのに日本の二重被爆した男性を使って笑いものにするのは本当に腹立たしいです。
2. Posted by 柳生伸也   2011年01月25日 01:49
reikoさん、コメントありがとうございます。

本当に、この話を知ったときは怒りで体が震える様な思いでした。
ブラック・ユーモアだか何だか知らないですけど、人を貶めたり辱めたり傷つけたりしなければ成立しない笑いなんて最低です。

こう言う事があると、原爆の悲惨さなんて被爆国にしか本当の意味では理解できないんだろうなぁと思います。
未だにアメリカは『原爆投下は正しい判断だった』と考える人が大多数ですし。

二度とこんなことが起きない様に、世界を啓蒙するのは日本の役割だと思います。
そうする事が核廃絶の第一歩だと思います。

オバマさん、そう言う事分かってて『核なき世界を目指す』と言ったんでしょうかね?

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